実在の住まいを取材して描いた400 点以上のイラストと綿密なルポルター ジュにより住人の生き方に肉薄する 『ホーム・スウィート・ホーム』(杉本彩子 著/工作舎刊)は、「書店員が選ぶノン フィクション大賞2025」にもノミネー トされた話題作です。本展では俯瞰イ ラストをはじめとした20点以上の原画 の他、描き文字入りの特大プリントも 展示します。原画の繊細な色合いや タッチをご堪能いただき、楽しい文字 入りプリントと見比べながら、さまざま な暮らしのかたちに思いを馳せてみて ください。
第5章3幕に登場する納屋ハウスの住人をお招きしてトークショーを開催します。コロナ禍を機に福井県に移住した吉田夫妻は、夫の智彦さんの父の生家の納屋をリフォームして暮らし始めました。仲間たちの力も借りて手づくりしたその家を、妻のかおりさんは「体の一部や延長線」と言います。排水口から流れていく水の行方を理解するなど、意識は自ずと家の外側、環境、社会へと向かっていきます。この本の序章で著者は「家」を住人の「私小説」に喩えましたが、より大きな視座を得た吉田夫妻の物語は、私小説を超え、叙事詩と言えるものになっていきます。その意識の変化や充足感について、著者の杉本彩子がお話を伺います。





