TouTen Bookstoreさんでの原画展と2つのトークイベント

先週末、名古屋TouTen Bookstoreさんでの
『ホーム・スウィート・ホーム』(工作舎)原画展、「住まいという私小説」終了しました。

昨年は次から次へと原画展を開催していたので、リポートを書く暇がなかったけれど、
今回はちょっと時間があるので書いてみます。


漫画や絵本、社会派の本までバランス良く取り揃えているTouTen Bookstoreさん。
『ホーム・スウィート・ホーム』は、展示会場の他、1階の階段下、
新刊&注目コーナー、建築コーナー、コミックコーナーにも置いてくださっていました。


在廊した期間中の土曜日は、いつもお客さんがいっぱいで、書店のベンチや2階のカフェで
まったり読書する人もいれば、店主さんとお喋りしたくて来ている人もいる様子。
店主の古賀さんは、コーヒーを挽いたり、レジを打ったり、通販やイベント対応まで
全部一人でこなしているのに、話しかけられると人懐っこい笑顔で受け応え、
本のことから社会の問題まで幅広く意見交換している。すごい人だ。
完全に彼女の人柄で成り立っているお店だと感じました。

展示期間の最後には、2つのトークイベントも開催しました。
3月6日は、ゲストスピーカーの吉田夫妻の人望により満員御礼。
ありがたいことです。

こちらの画像は、私と吉田智彦さんが出会ったきっかけになった仕事です。
『山と渓谷』2009年3月号で、吉田さんが書いた記事に添える立体イラストを作りました。
もう17年も前のことなのかとびっくり。
この1年前の2008年にも、知らずにお仕事をご一緒していたことが判明しました。

この家については説明することが多いので、私ばかり話しすぎてしまったかも、とか、
未読なお客様が多い中、マニアックな内容に踏み込みすぎたかも、などと、
反省点は多々ありましたが、皆さん最後まで真剣に耳を傾けてくださいました。

水害後、裏山の土砂除去について、根気よく行政にかけあったり、
自力で対処していった夫妻の行動には目を見張るものがあったのですが、
それについて尋ねたところ、二人の返答は極めてシンプルなものでした。

「自分たちの住んでいる環境をもっと良くしたいと思って動いていったら、こうなっただけ」(かおりさん)

「隣のばあちゃんが死んだら嫌だから」(智彦さん)

どんな問題も、きっと発端はこんなものです。
複雑な社会問題を考えすぎて、迷子になりそうになったら、
いつも心の0地点に、この言葉を定めておこうと思いました。

そういえば昨日、吉田夫妻からちょっと嬉しいお知らせがありました。
本でも触れた、納屋ハウス周辺での風車建設予定の一件が廃止になったそうです。
納屋ハウスのある集落に一番影響があり、2022年に洪水した川の上流に
盛土を予定していた開発計画だったので、とりあえずは一安心。良かった!

けれど工事の請負企業が、開発を進めてくれる他の企業を探しているとのことなので、
まだまだ注視が必要です。

さて、最終日3月7日は、紙芝居「ホーム・スウィート・ホームができるまで」と題して
単独トークを敢行しました。

人前で喋ることにはだいぶ慣れたつもりでいましたが、それも対談相手があってこそ。
4ヶ月のブランクを経て敢行したは単独トークは盛大にコケました。

話している最中に、ふと「この話、面白いのか?」と疑問に感じてしまうと、
どんどん早回しで話してしまう癖があるようです。

気がついたら高速回転で息もつかずに喋くりまくり、
トーク後半にかけるはずの音楽を開始後30分でかけたところで「ヤバッ」(汗)となって、
その後ゆっくり話すようにしたものの、結果30分も時間が余ってしまい、
適当な余談で穴埋めするという状況に…。

韓国に住む書家さんのおうちを取材した時、
電動墨擦り器が電圧の違いで高速回転した末に、ぶっ壊れた話を思い出しました。

そんなことになった要因には、もう一つ心当たりがあり…。

昨年末に病気で手術した母がすっかり元気に回復したので、
妹と一緒に東京から観に来てくれたのです(写真中央)。

これまでは、「親がいると調子崩れるから来ないでね」と
思春期のガキのような言い訳で拒否してきたのですが、病気されちゃ断れない。

親孝行も兼ねて有終の美を飾るはずだったのに、
53歳の授業参観状態に見事にバグって高速回転の末に撃沈。アホですね。

まあ自分らしいといえば自分らしい。
己を知って、安い驕りを捨てて、本業に邁進します。

とはいえ翌日は、名古屋に住む兄も交えてノリタケミュージアムに行ったり、
昭和レトロ風「喫茶ゾウメシ」でランチして、
クリームソーダのゾウさん並べて写真を撮ったりして、母もホクホク。

私と妹だけならともかく、レアな兄も一緒に名古屋観光できたので、良い思い出になったようでした。

大掛かりな原画展はこれで終了ですが、なんとか親孝行もできたし、
ホーム・スウィート・ホームなオチになったかな。

古賀さん、貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました!

那智勝浦のパネル展は引き続き、今月いっぱい開催していますので、
地方巡業の総まとめは、那智勝浦展が終わってから書いてみたいと思っています。